脊柱側弯症と体の歪み
脊柱側弯症は治らないと言われていますが、適切な矯正治療によって改善できます。側弯症を改善させて美しい容姿、しなやかで健康な体を取り戻しましょう。
また、背骨の歪みがあると姿勢や容姿が悪くなるばかりでなく、 腰痛や肩こりの原因にもなります。肩がこる、息苦しい、腰が痛む、背中が痛む、脇が痛む、体を前後左右に曲げにくいなどの症状も改善します。
脊柱側弯症は主に、姿勢が悪いために起こる「機能性側弯症」と、原因が不明な「突発性側弯症」があります。機能性の側弯症については、他のページ(姿勢矯正・膝痛、股関節痛)の症例も参照して下さい。
脊柱側弯症は脊柱(背骨)がねじれをともなって側方に曲がる病気です。突発性の脊柱側弯症は原因が不明で、小学校五、六年から中学にかけて特に女児に多く発生し、低年齢で発症した場合ほど重度の側湾になる傾向が強いようです。骨格が完成する17〜18歳ごろまで進行します。20歳〜30歳代は比較的安定していますが、40歳を過ぎて骨や筋肉が衰え始めるとまた進行が始まります。
脊柱側弯症は、10代や20代の頃はほとんど痛みなどの症状を感じることが少ないのですが、30歳を過ぎるあたりから背中や腰などに痛みが出始め、40歳以降になると深刻な症状が出てきます。 重症になると肺を圧迫して呼吸障害が起こったり、腰部の神経を圧迫して歩行が困難になったりします。特に高齢になると、背筋の衰えや骨密度の減少と共に側湾も進行し、椎骨が圧迫骨折を起こす危険性が高まります。ですから、若いうちに極力治しておくことが望ましいのです。
小、中学校では年に一度脊柱健診が実施されていますが、学校の脊柱健診で見つかる側弯症は1%程度といわれます。この脊柱健診で発見されずに成人される人もかなりいるのが実状です。
脊柱側弯症は手遅れにならないよう、早期の発見と適切な対処が重要ですが、重度の側弯症になるケースでは半年ぐらいの間に急激に悪化しますので、年に一度の脊柱健診では十分とはいえません。短期間のことで、親も気が付かすに見過ごして重症化させてしまうことも稀ではありません。家庭でもお子さんの姿勢には常に注意を払っておく必要があるといえます。
脊柱側弯症の治療
当研究所では、脊柱側弯症の顕在している症状は、その全てが器質性に起因するものではなく、器質性側弯症の部分と機能性側弯症の部分が複合して生じているものとして捉えます。器質性側弯症とは、先天的に椎体が癒着していたり形状に異常がある場合や、成長時に変形してしまった椎骨や肋骨の形状、骨折による変形などによって生じている部分で、この部分は改善が不可能か、または可能であっても非常に時間を要する部分です。そして、機能性側弯症の部分とは、姿勢が悪かったり、職業的な姿勢や習慣性による動作の偏りがあったり、他の部分の障害(股関節障害、膝痛、腰痛等)の影響によって生じる部分で、この部分は改善が可能です。
従って、この機能性側弯症の部分を改善すれば、容姿や、辛い症状をかなり改善することができます。
中高年の脊柱側弯症
中高年の方は、特に側弯症に注意が必要です。機能性の脊柱即湾症は、習慣性の動作や癖による体の偏りによって体が歪み、発症することがあります。 年齢が進むと骨や筋肉が弱って側弯症も悪化しがちで、骨粗しょう症の進行に伴って脊椎が圧迫骨折を起こしやすくなります。ですから、側弯症のある方は40歳を過ぎたら背骨の状態に注意を払い、適切なお手入れをしていくことが大切になります。
→姿勢矯正
中高年脊柱側弯症
機能性の脊椎側弯症は、腰痛や股関節痛、膝痛など、足腰に故障が起きると痛い側をかばって体が歪み、発症することがあります。
突発性の脊椎側弯症であるのか機能性の側弯症であるかは、レントゲンなどの画像診断ではなかなか判別が難しいようです。いずれの場合でも悪化すると様々な症状が出てきますから、一般的にはその治療法でも装具の装着や手術といったことになるのは同じです。そして進められるままに手術を受けられる方も大勢いらっしゃるものと推測されます。
当研究所では、脊柱側弯症と診断され、手術を勧められたという方が沢山いらっしゃいますが、そのうちの何割かは、機能性の側弯症の方です。
機能性の側弯症である場合は、原因となった故障を改善させると共に体の歪みを正す治療を施せば大きな改善が期待できます。無論、手術をした方が良い場合も沢山あることは否定しませんが、しなくて済むものならしないに越したことはありません。
もし、脊柱側弯症と診断され、手術を勧められて悩んでいらっしゃるのなら、一度当研究所の治療をお試しになられてから決断されても遅くはありません。